【コロナ渦の学習指導と塾生増加の理由】
今、現場では何が起こっているのか?…から一考察を述べます。
学校の授業は自身で理解でき、5段階の成績が4以上の子供はオンライン授業やICT教材での指導でも大丈夫でしょう。
基礎学力があり、学習意欲がある子供は「学ぶ姿勢」ができているからです。
翻って、成績不振の子供=評定が2や3の子供は、そもそもの学習意欲が低いことと学校の授業が良くわからない為にアナログな指導=対面指導が必要です。
褒める・叱ることや励ますことつまりは心の支えが必要です。
これは、空気感や実際にその場での対面指導こそが解決できる唯一の方法です。
<A塾の事例>
成績不振塾生も含め、オンライン授業に移行の結果、月謝の値下げと休塾から「開校している他塾」への転塾が発生してしまった。
転塾生は、成績不振の塾生。
塾として、学校の授業を理解することが売りの指導であるために成績不振の塾生がほとんどであり大きな痛手となった。
<B塾の事例>
コロナの影響下でも、感染防止策を取り「保護者判断で通塾」として開校。
通塾を控えたい家庭には、「保護者に課題を採りに来てもらい→課題終了後に塾に持ってきてもらう」+時間を決めてスカスカ状況での通塾。
塾生は、転塾しないばかりか「紹介生(他塾から)」で塾生が増えている現状。
現実は、机上の空論では成り立たないのを実感します。
殆どの保護者は、「開校してくれて良かった。」には正直驚きです。
但し、成績不振の子供たちの保護者だからでしょう。
オンライン授業で成功している学習塾もありますが、数年前からの実績と受講生が成績不振の子供が少ないという特徴があります。
要は、付け焼刃の考えで安易にオンライン授業にすることは全く愚策です。
個人経営学習塾の生命線は、保護者との信頼関係の構築です。
常日頃から、保護者との意思疎通をしている塾は強いです。
入塾時に会っただけ、あとは季節講習会の時の面談では強固な信頼関係は創れません。
また、月の報告にしてもメールやデジタル情報での提供だけでは片手落ちですし、保護者によっては「見ない」場合もあります。
自塾として、他塾とは異なる保護者との意思疎通を強くする方法はいろいろあるはずです。本来、学習塾経営は「少ない初期投資で、固い収入を確保できる」仕事なのですが如何せん
・休校中に塾生が退塾してしまったので困っている。
・夏期講習の募集をかけても問い合わせがない。
・オンライン授業の評判が悪い。
・本部が有効なアドバイスをしてくれない。
・コロナの影響もあるのはわかっているが開校して1年経っても赤字。
・開業から2年経っても赤字で既に2000万円かかっている。(生活費含む)
これまで、幾たびとなくフランチャイズ加盟のメリット・デメリットを考察してきました。
独立開業のお問い合わせを頂き、様々な情報提供をさせて頂き最後はご本人の意思決定でフランチャイズ加盟での開業をされた方もいらっしゃいます。
しかしながら、そのような方も苦境になってから相談のご連絡を頂きますが「後の祭り」で手の施しようがないのが現実です。
・知名度があるから安心
・ネームバリューで塾生が集められる
・本部の言うことを聞いていれば未経験でも成功する
私は、幻想だと思っています。
夢はかないますが、幻想はかないません。
フランチャイズ加盟での全ての方が失敗ではありませんが、少なくとも「思うほどに成功確率は高くない。」と言えます。
塾コンは、善き人が良き塾を創り成功すること…が理念です。