GW特集;学習塾の実際「現場で起こる悲喜交々①」

所謂、業界未経験で学習塾の開業を検討される方々に、学習塾を経営するにあたり「現場(教室)でどんなことが起こるのか?」を知っていただく機会とビギナーの現役塾長の皆様には、「そうそう、そういうことあるよね…」と共感的理解の機会にして頂ければ幸いに思います。

“家で勉強をしない・宿題をしないA君と成績が上がらないので塾を変えようとするお母ちゃんの話”

A君はサッカー部に所属する中学2年生。成績は数学2~3・英語3~4・社会3・理科2~3・国語3という「良き塾屋さんから見れば」成績不振児童です。平均的には「3」だから普通でしょ…いえいえ、ゆとり教育が終わり学力重視の指導要領に変わったとはいっても依然として絶対評価的な成績(テストで30点⇒50点のB君、70点⇒65点のC君、高評価されるのはB君。おかしいでしょ!実力はC君が上ですよ~)だからです。

ある日の授業風景(数学)から

講師;A君、また同じ問題で考えているのかな?おととい教えてあげた問題と同じやり方で解けるよ。

A君;・・・・・・・(固まっている)

講師;これは、こうして(紙にヒントを書いてあげる;内心「まただよ、せっかく教えてその時にできるようになっても練習問題を家でやらないと忘れるよなあ…あれほどいつも家で練習するんだよって言っているのに、しかも30分程度で終わる量しか出していない。お母ちゃんにも何をどの程度宿題で出してあるから、30分は勉強しているかどうかだけ気にしていてくださいって行ってあるしなあ・・・)

A君;解った! 後はやってみる。

A君;できました。

講師;あってるよ! ちゃんと解けるのだから今度は一人でできるようにね。テストの時は先生はいないんだよ。

A君;解った。

講師;(ホントかよ?)

なんてことの繰り返しが続くわけで・・・・

もちろん、叱ったりする時もありますが宿題をしてくるのはボチボチ。

さて、テストがあり結果は? 48点・・・能力から考えれば80点は取れる子なのですが如何せん塾でしか勉強しない。

お母ちゃんから連絡があり、「塾に行っていても成績が上がらないので今月で辞めさせたい。」

きたきた・・・案の定。

(当該例は、よくあるシチュエーションです。以下は、対応実例を・・・・)

塾長(指導講師兼任)の場合の良き対応;お母ちゃんと面談の日時を約束して、面談する。「A君は理解力はあります。でも、とても残念なことにせっかく解った問題でも練習することが足りないので一人で解けない状況になってしまいます。お母様にもお願いしましたが毎日30分の勉強をしているかどうか見ていてくださいましたか。塾に来ている時は、どこの講師にも勝る指導をさせていただいていると思っています。」⇒そのあと、お母ちゃんの愚痴や世間話などして、「先生、解りました。Aは先生にお任せします。」

塾長(指導講師兼任)の悪い対応;①「そうですか。A君が家で勉強しないことが点数を取れない原因です。口を酸っぱくして言い続けているのですが・・・」と電話口で言ってしまう。②面談の約束をして、お母ちゃんと会う…「お母様にもご協力して頂くように申し上げましたが塾に来ていない時の勉強量が足りません。週に2回、塾に来た時だけの勉強で点数は取れません。」延々とある意味正論、お母ちゃんにしてみれば責められる文言を述べる。(これをしていいのは「学校の先生だけ」なぜなら、月謝を支払う親は金払ってる意識がある。月謝をもらう塾側は、正論だけの教育的指導はできない。要は、子供の心情はもちろん、保護者の心情にも気を使わなければならない。)

塾長(指導はしていない)の良い例;講師ともA君については何とか点数が上がるように知恵を絞って対応しています。お母様もお解りかと思いますがせっかく解った問題も練習をしなければ忘れてしまうものです。私もそうですが子供の時はなかなか勉強を毎日することは大変です。今回のテストはご期待通りの結果にならず申し訳ありせん。次回のテストはより一層、点数を上げる努力をしますので私どもに一度チャンスを作って頂けないでしょうか。⇒(お母ちゃんも自分にも子供にも非があることは解っているので)「先生、そこまでおっしゃっていただけるのならもう少しお願いします。」

塾長(指導をしていない)の悪い例;担当講師にいろいろ聞きました。点数が上がらないことは申し訳ないと思います。塾を移っても点数を取れるようにはならないと思いますのでもう少し続けませんか。点数が上がるように何とか頑張りますので・・・(終始、説得に務めるが話の内容が抽象的且つ具体性がないので辞めることになる。)

※オーナー型塾長の場合、教室長に全て任せざるを得ない。退塾人数だけを報告を受けて何ら具体的な手を打てない塾が驚く程多い。教室長がどのような対応をしているのか?そもそも、日常の授業内容はどうなっているのか?報・連・相の方法確立や教室長の能力向上に関わらなければ「目隠しで道を歩く」経営になってしまいます。そのためには、塾業がわからないから・・・ではなく、塾業のなんたるかやリアルな教室運営について知ろうとしないこと、教室長の教育訓練(OJT)の方法を身に付けようとしないことが問題です。そうは言っても仕方がない面も多分にあります。それは、これらのことを「知る」機会と修習する機会が殆どないからです。フランチャイズ本部の研修やアドバイス、能力がない或いは現場を知らないコンサルタントやセミナーでは「機会」はないのですから。

 

 

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